情報Ⅰ 実習:正しい「引用」をマスターしよう!

レポートや発表スライドの説得力を高め、著作権を守るための必須スキル

引用とは?
引用(いんよう)とは、自分のレポートの中に、他人が書いた文章や作成した図表をそのまま、あるいは要約して組み込むことです。
正しい引用の見本(レポートのイメージ)
近年、高校生のスマートフォン利用時間は増加傾向にある。「未来メディア研究所」のデータによると、「高校生の約9割が毎日SNSを利用している」[1]とされており、学校現場での情報モラル教育の重要性が一段と高まっている。
参考文献
[1] 未来メディア研究所「デジタルライフ年報2025」第2章、2025年.
引用の目的

① 引用の3大目的

なぜルールに従って「引用」を使う必要があるのでしょうか?目的は大きく3つあります。
引用の3大目的

② 添削事例:ある生徒が書いたレポート

一見すると普通のレポートに見えますが、実は重大なルール違反がいくつも隠れています。
読み終わったら、下のボタンを押して添削してみましょう。
引用を無視したレポート例
現代の情報社会における課題とコミュニケーション

1年A組 99番 氏名:情報 太郎

1. デジタルコミュニケーションの変容 SNSの普及は私たちのコミュニケーションを大きく変えた。時間や場所を問わずにテキストや画像で簡単につながることができる利便性がある一方、対面でのやり取りが減ることによる人間関係への影響を懸念する声もある。ネット上の繋がりが増える一方で、直接顔を合わせる対面コミュニケーションの重要性はむしろ高まっていると言われている 2. ネット情報の信頼性とファクトチェック インターネット上での情報収集には注意が必要である。私たちはSNS等を通じて膨大なニュースに触れているが、そのすべてが正しい事実とは限らない。ネットで拡散する衝撃的なニュースには閲覧数目的の嘘も多いため、感情的なタイトルを見つけてもすぐに拡散せず、公的機関や大手メディアで裏付けを取ることがデマ拡散の防止に繋がると思われる 3. メディア利用がもたらす生活習慣への影響 とある研究によると、スマートフォンの過度利用と睡眠時間の減少には、強い結びつきが発見されている。
グラフ
引用の4大ルール

① 正しい引用のための4大条件

法律(著作権法第32条)で認められる正しい引用を行うためには、以下の4つの条件をすべて満たす必要があります。
正しい引用のための4大ルール

② 出典の明記(参考文献)の書き方

レポートの最後には、使用した情報源を「参考文献」としてまとめます。
いつ出たものか、Webサイトならいつ確認したのか、本なら何ページ目か、できるだけ具体的に指定しましょう。
📖 書籍(本) 著者名『本の商品名』出版社、出版された年、ページ数.
[1] 鈴木次郎『13歳からの人工知能入門』未来技術出版、2025年、82ページ.
🌐 Webサイト サイト名「記事のタイトル」、URL(あなたが確認した日付).
[2] 防災エデュケーションネット「高校生ができる非常用持ち出し袋の準備」、https://www.example.or.jp/bag(2026年6月27日確認).
📊 論文の図表 著者名「論文の題名」『掲載された雑誌名』巻数(または号数)、発行年.
[3] 田中愛子「地域クラブ移行に伴う高校生のスポーツ活動の変化」『日本学校教育保健研究』第12巻第3号、2024年.
正しく引用してみよう
引用を無視したレポート例を3ステップの引用で正しく修正し、レポートを完成させましょう。

演習①:本からそのまま書き写す「直接引用」

右側にある「引用したい一節」を一字一句変えずにそのままレポート内の「**********」の部分へ書き換えてください。
引用文は「 」で囲み、その右に出典番号[1]をつけましょう。 (例)「引用した文」[1]
参考文献欄の[1]も正しく入力してください。
レポート編集エリア
引用元の情報
【書籍の情報】
・著者:山田太郎
・書名:デジタル時代の人間関係
・出版社:未来書房
・出版年:2024年
・該当ページ:45ページ

【引用したい一節】
ネット上の繋がりが増える一方で、直接顔を合わせる対面コミュニケーションの重要性はむしろ高まっている。

演習②:ウェブサイトの記事を要約する「間接引用」

右側の原文の核心(感情的にすぐ拡散せず公的機関等で裏付けをとる重要性)を読み取り、自分の言葉で短く要約して「**********」の部分へ書き換えてください。カギカッコは使いませんが、末尾に出典番号[2]が必要です。参考文献欄の[2]も完成させてください。
レポート編集エリア
引用元の情報
【WEBサイトの情報】
・サイト名:ネットリテラシー教育推進室公式HP
・記事タイトル:フェイクニュースを見破る3つの目
・URL:https://example.org/literacy
・閲覧日:2026年6月30日

【引用したい内容の原文】
ネット上で拡散される衝撃的なニュースの中には、閲覧数を稼ぐ目的で作られた虚偽の情報が多く含まれている。感情を揺さぶるタイトルを見かけた際は、すぐに拡散(シェア)するのではなく、一度立ち止まって複数の大手メディアや公的機関が同様の事実を報じているか(裏付けがあるか)を確認することが、デマの拡散を防ぐ防波堤となる。

演習③:論文の「グラフ(図表)」を引用する

「画像をコピーしてレポートに挿入する」ボタンを押して、レポート枠内に図表を配置します。
その後、テキストエリアの配置した図のタイトル(図番を含む)と出典番号[3]を自分で入力してください。
参考文献欄の[3]も論文情報を元に入力しましょう。
レポート編集エリア
3. メディア利用がもたらす生活習慣への影響
インターネットの利用時間が生活リズムに与える影響も深刻である。深夜までスマホの利用を続ける生徒が増えており、これが睡眠不足の原因として指摘されている。以下のデータが示す通り、スマホの過度利用と睡眠時間の減少には、強い結びつきが見られる。
引用元の情報
【論文の情報】
・著者:佐藤花子
・論文名:高校生におけるネット依存の現状と生活習慣への影響
・掲載誌:情報社会教育研究紀要 第8巻
・出版年:2025年

【引用したい図】
ネット利用時間と睡眠時間の相関グラフ
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